北海道では本ズワイガニは獲れない?
日本で獲れるズワイガニといえば
北陸や関西、山陰地方の日本海で獲れる
オリビオ種のいわゆる本スワイガニが
一般的に獲られています。
越前ガニとか松葉ガニなど
ブランド化されているのが有名です。
私が勤めていたカニ屋では
ズワイガニといえばロシア産や
カナダ産、アラスカ産などの輸入した
ズワイガニしか取り扱ったことがありません。
何となく北海道といえば
カニ王国のようなイメージがありますが
いわゆる本スワイガニというかには
ほとんと獲れなくて流通していないのが
北海道の本スワイガニ事情です。
北海道のズワイガニといえば紅ズワイガニ
北海道のズワイガニといえば
紅ズワイガニです。
北海道の日本海側の利尻礼文沖や江差沖の深海を
カニカゴを使って漁をします。
通常のズワイガニというのは
生きている間は体色が褐色で
茹でるとオレンジ色や赤くなります。
紅ズワイガニは生きているときも
紅色ということもありその名がついています。
紅ズワイガニがこんな目立つ色をして
外敵に狙われないかと心配になりますが
紅ズワイガニが棲んでいる場所に秘密があります。
本ズワイガニは水深200m~600mに棲んでいて
紅ズワイガニは水深500m~2500mもの深海に棲んでいます。
赤色というのは光が当たらないと
黒化してしまうので深海では紅色が
目立たなくなるわけです。
また、この記事を書くために調べたら
面白い動画も偶然発見しました。
紅ズワイガニはメタンの湧き出る場所が
大好きというものです。
メタンが湧き出る場所に発生する
バクテリアをエサに集まっているようですね。
紅ズワイガニと本ズワイガニを食べ比べると
紅ズワイガニは身に水分が多くいため
水っぽいという特徴があります。
水っぽい感触ゆえに本ズワイガニと比べると
味という点ではどうしても見劣りしてしまいます。
カニ屋店長のショップでも
ボイル済みの紅ズワイガニ姿や
生冷凍の紅ズワイガニ脚ポーションを
売っていましたが、値段も安いのですが
知ってか知らずかなかなか売れないものです。
ただ紅ズワイガニは缶詰やむき身、加工食品で
大活躍しているカニでもあり
実は知らずのうちに食べているカニが
紅ズワイガニというのも事実だったりします。